事務所便り

RITA税理士法人から関与先の皆様へ毎月お届けする「事務所便り」です。

 
 前略 雪解けもすっかり進み、全国各地でも桜の開花が記録的な速さで進んでいる今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、やっと新型コロナウィルスの緊急事態宣言が解除されたと思ったのも束の間、またもや感染者数が増加しはじめ、変異ウイルスも急拡大し、遂に「まん延防止等重点措置」が大坂、兵庫、宮城で初めて適用されることとなりました。コロナ終息への道のりはなお遠いなと感じております。
 そんな中、経済の方はというと4月1日に公表されました日銀短観によると、大企業製造業で順調に回復が進む一方で、宿泊・飲食業やサービス業では未だ回復にはほど遠い状況が続いています。経済が大きくに落ち込んだ後に、全体が急回復する状況が「V字」回復、全体が落ち込んだままの状態が「L字」状態と言われますが、今回は急回復する業種と停滞する業種の二極化が進んだ状態で「K字」の状態ということです。豊かな者がさらに豊かになり、貧しい者がさらに貧しくなるのがこの「K字」の特徴です。
 二極化の状況は、業種間だけの話ではなく、日本の社会の多くの場面で顕著になっていると感じます。正社員と非正規雇用者間との待遇の二極化、日本人の貧富の格差はかつてないほど進んでおります。OECDの貧困率データによると日本の貧困率は40か国中14位で、日本より貧困率が高い先進国は、アメリカと韓国くらいという状況です。
 経済面だけの話ではなく、人々の感情面や考え方でも二極化は起こっていると感じます。「コロナを警戒しない人」は夜の街で飲食やカラオケを始めていますし、「コロナを異常に警戒してる人」は自粛と我慢を続けつつ、他者には非常に不寛容になってきている。また、コロナ禍を明治維新や第2次世界対戦のような時代の大転換(リセット)ととらえ、コロナ以降はまったく新しい世界が始まると考える人もいれば、コロナ禍は一つの「災害」だととらえ、収束さえすればいずれ元に戻ると考える人、との二極化も生じているのではないでしょうか。そしてこれらの二極化は、コロナ禍により新しく起こったということではなく、従来から起きていたものが、よりリアルに鮮明になり、一気に進んだということだと感じています。
 今後の日本は、少子高齢化・人口減少をはじめ、国内外に問題が山積しておりますが、この二極化により社会分断が進み、互いに相手を理解しない歪んだ社会にだけはなって欲しくないと、心から願っている次第です。我々企業経営者は、しっかりと時代の変化を読み、変化に適応できる柔軟性を持ち続けていく覚悟が必要と考えております。

                                                                                                           草 々