事務所便り

RITA税理士法人から関与先の皆様へ毎月お届けする「事務所便り」です。

 

  前略 清秋の候 皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
10月を迎えましたが、今年は年初からずっとコロナに振り回され続けており、遂に米国の大統領までが感染してしまうなど、まだまだ終息まったく見えてきません。
 さてそんな中にあっても、今年度も様々な法律が改正され施行されております。中でも注目すべき改正項目の一つは、民法(相続法)の改正です。1980年以来40年ぶりの改正であり、我々の生活に密着しておりますので再確認しておきたいと思います。
①配偶者居住権の創設 →  相続開始時に配偶者が居住している自宅については、終身または一定期間、無償で住み続けることができる権利が創設されました。長期配偶者居住権については、その評価額が相続財産として課税されることになります。
②婚姻期間が20年以上の夫婦間の居住用不動産の贈与(贈与税の非課税)については、相続開始時には財産の先渡しとされておりましたが、改正により当該財産は持ち戻さなくてよいこととなりました。
③預貯金の払い戻し制度の創設 → 従来は相続が発生すると、銀行預金口座は凍結され、遺産分割が確定するまで引き出せなかったのですが、一定金額まで引き出し可能となりました。 払戻可能額 = 預金残高×3分の1×法定相続分(150万円限度)
④自筆証書遺言の方式緩和 → 従来の自筆証書遺言は、全文を一字一句間違いなく手書きで作成する等要件が厳しく、高齢者には大きな負担でしたが、財産目録等はパソコンで作成、通帳はコピー添付も可能となり利用しやすくなりました。
⑤法務局における自筆証書遺言の保管制度の創設 → 従来紛失したり破棄されたり遺言能力で争われたり、とかくトラブルが多かったのですが、自筆証書遺言を法務局に保管できる制度が創設されました。今後は証明書の請求や閲覧も可能となります。
⑥遺留分制度の見直し → 遺留分とは兄弟姉妹以外の相続人の最低限の取り分ですが、改正により遺留分の侵害額を金銭にて解決できるようになりました。
⑦特別寄与制度の創設 → 寄与分は被相続人の療養看護に特に務めた相続人に与えられますが、相続人以外(長男の嫁など)でも特別寄与料が認められるようになりました。
 
 日本人の高齢化がますます進み、団塊の世代も遂に75歳に突入しはじめ、間もなく国民の4人に1人は75歳以上となる時代です。相続法改正を機に、相続対策を考えてみてはいかがでしょうか。                           

                                                                                                                                                                                      草 々