事務所便り

山美税理士事務所から関与先の皆様へ毎月お届けする「事務所便り」です。

前略 9月を迎え、暑さもようやく一段落、秋の気配を感じる今日この頃ですが、皆様におかれましては 益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 さて近年、金融機関の中小企業への融資姿勢が大きく変わってきております。これに伴い、2019年4月には金融庁の「金融検査マニュアル」も廃止されました。この「金融検査マニュアル」は、バブル崩壊後の不良債権処理を目的として、1999年に金融庁が公表したものでしたが、不良債権処理については大きな役割を果たしてきたものの、これによる弊害が多く出てきたのも事実で、金融機関の融資スタイルは、マニュアル通り、形式主義的な企業格付け、担保や保証人の有る無し、また過去の決算数字のみに依存した融資姿勢となっていました。つまり金融機関の本来の役割である「金融仲介機能」を軽視するようになってしまった訳です。そこでこれらを反省点とし、2014年9月に、金融庁より「金融モニタリング基本方針」が公表されました。これには「金融機関は、財務データや担保・保証に必要以上に依存することなく、借り手企業の事業の内容や成長可能性などを適切に評価し(「事業性評価」)、融資や助言を行い・・・・。」と書かれております。つまり企業とちゃんと対話をし、過去の数字ではなく将来キャッシュフローを評価した融資をしなさいということです。
 そして金融庁は、さらに2016年10月に「金融仲介機能のベンチマーク」を策定し、金融機関に対する評価基準を変えてきております。「いかに企業に積極的に融資しているか」融資姿勢で金融機関を評価するようになってきています。「金融仲介機能のベンチマーク」は、各金融機関が自身の融資姿勢を自己評価し、そして「金融仲介機能」や「事業性評価による融資」に対する取り組み状況を、自ら公表することとなっておりますので、各金融機関の融資姿勢の差が一目瞭然となります。今後は金融機関の差別化がどんどん進むと予想出来ます。
 我々中小企業としても、このような金融機関の融資姿勢の変化に、きちんと対応していくことが重要となります。すなわち、正しく評価してもらえるように①自社の数字の見える化を進めること、②信憑性の高い会計財務を確保すること、③実現可能性の高い説得力のある事業計画の策定ができること、④そしてこれらの財務情報を自ら積極的に発信し、金融機関とのパイプを太くしていくことが非常に重要と考えております。
 当事務所では、「モニタリング情報サービス」により、信憑性の高い財務情報を、リアルタイムで金融機関に提供できる体制となっております。どうぞご相談下さい。
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